木原 純子
2003年 5月 10 日(土)
8人の子育て日記
パトカーがやって来た



「お母さん、パトカーがきたよ。」
次女の言葉に「うそでしょ〜 ちょっとまってよ〜」
私はそういいながら玄関に向かった。

 昨夜、夜中の12時ごろ家の前にパトカーが止まったのだ。車の屋根にはくるくる光るものがある。何か物々しく無線で話しながら警察官はやってきた。
 
 実はその数時間ほど前から、一人の子がすっ〜と家をでたまま帰って来なくなっていた。こんなことは全く初めてだ。10時ごろに気がついて夫とふたり心当たりを探したのだが見つからない。何度か救急車が夜中の本道りを駆け抜けていく。不安になって消防局に問い合わせても、そんなこどもは運ばれていないと言うことだった。ほんとに手に負えないワル坊主。いつも「出て行け〜! 早くどっかへいけ〜!」と言ってはいるもののいざいなくなると、「あ〜優しくしてあげなかったなぁ」「結婚記念日にはプレゼントをくれたなぁ」とか思い出されて神様に悔い改めのお祈りをする。  そうこうしているうちに、パトロール中のお巡りさんが見つけて帰るように声をかけてくださったのだ。お巡りさんは、間違えなく帰っているが確認のため来て下ったと言う訳。

 ところがその時点で、彼はまだ帰ってきていなかった。正確に言うと帰ろうとしてビルの屋上から、家に入ろうとしていたのだと思う。それなのにパトカーが来てびっくりしたのか、まだどこかへ行ってしまった。この子の行動は予測ができない。家の鍵などなくても隣のビルから侵入する。既製品では収まらないような規格外の性格。しかし何やら素晴らしく大きな事をしてくれると信じている。
 
結局さらに1時間後、駐車場の車の中で眠っているところを父親に発見されて、一件落着。