　アメリカに留学する、ちょっと前までは簡単に学生ビザが取れたらしい。ところが２～3か月前に法律が変わって、公立高校はいっせいにビザ取得が不可能になった。私立もとても難しくなったとの事。なんでも9 月11日のテロ事件以降厳しくなったらしい。犯人の中に学生ビザの人がいたためだ。
　　　
そんなわけで高校探しは難航した。とにかくプロテスタントで外国人を受け入れてくれる所ならどこでもいい、そう思ったのに甘かった!　ハワイの教会の牧師の方に助けていただいて、朝の8時から夜の7時まで探し回ってひとつもない!　アメリカはプロテスタントの国ではなかったのかぁ～。

　夜の7時。今回ホームステイをさせてくださる方のご家庭に行く。ご主人はアメリカ人、ネィビーの方。でも軍人さんとは思えないほどとても優しい方だった。奥様はお料理の上手な、素敵な日本人の方。長女も私もいっぺんに気に入った。娘さんのお部屋を使っていいとの事だったが、そこはベット、机、本箱がすべてそろったかわいいお部屋だった。実は長女は自分のお部屋がほしくて、部屋を仕切った。そうしたら今度は風が通らなくなって壁一面にカビの花が咲いたのだ。どんなに削っても、ものすごい匂い。とても眠られない。結局長女は毎日一人台所に寝ている。むろん本箱もベットも持っていない。
そんな長女に神さまからの素晴らしいプレゼントだった。

　私は料理もろくに教えてあげられない。親が十分には与えてあげられなかったものを、神さまは与えてくださった。長女に生まれた故の、心を癒すすべてのものが、ここにはある。神さまってなんて素晴らしいんだろう! 高校は見つからなくっても、しばらくここに来る、それだけでも意味がある。