木原 純子
8人の子育て日記
6月9日(月)
 月曜日はとにかく忙しい。朝から夕方までは息つく暇もない。保育園に預けることができるのだが、ずっと二の足を踏んでいる。というのも、3歳までの子育てが一生を決めると言う、3歳児神話があるからだ。

 私ははじめこのことが良くわからなかった。3歳までなんて私自身、記憶がない。記憶がないなら、何でそんなにこの時期が大切なんだろう。よくわかんないんだから、母親でなくたって、極端な話、哺乳瓶を突っ込んで寝かせておいたってあんまり変わらないんじゃないかって思ってた。

 しかし、ある時からその考えが全く変わった。教会学校の教師のセミナーに参加してからだった。赤ちゃんの脳は生まれてからまず、脳幹というところが発達する。そうして次第に古い皮質、新しい皮質と言うところができてくる。この一番最初の脳幹と言うのは実に大切で、生きると言う意欲を育てるところ、「自分は生きていていいんだ」と確信できるように支えている最も重要な所らしい。

 この時期に十分にスキンシップをして、話しかけ、たっぷりと愛情を受けて育った子は、脳幹が太く、少々のことでは死にたいなんて思わないとっても安定した心が育つそうだ。

 「具体的には一日最低8回はぎゅっと抱きしめて上げてくださいね。
 これは生きるために必要な最低回数で、もっと愛情深い子どこに育てたかったら、それ以上です。」そう言われた。

 確かにそう思う。実際思春期を迎えた時に、そのことが良くわかる。この時期に適切な対応が取れないと、どこかでいろんな反応となって出てきて、あとでフォローしなければならなくなる。

 そんなこんなで結局、いつもちょろちょろと連れて回っている。たくさんの人に迷惑をかけることになるのだが、それでも何とか仕事と両立できるようにさせてもらっている事は大変ありがたく思っている。

 問題の月曜日。今日はどうしようと、ほとほと困っていると、まさに今というその時に、スっーと眠ってしまった。神様って最高のベビーシッター!

最高のベビーシッター