木原 純子
8人の子育て日記
7月24日(木)
 何年ぶりだろう。押入れから水着を取り出した。ずっーと出産続きで、プールはご無沙汰。暑い夏休み、こどもたちは一日中ぶらぶらしているが、私は夕方まで仕事で連れて行ってあげたことがない。休日は木曜日なので、月曜日から「待ってね、待ってね」の連続で今日やっと行ける事になった。

 市民プールは家から歩いて5分のところ。今日の子供たちは下から全部で6人。そこにS家の子供が1人紛れ込んでいるが、全く同化していて分からない。全部で7人。じょろじょろと子供たちを連れて出発。

途中、「あー子供のお金を1000円使い込んでしまったなぁ。」なんてそんな誰にもいえないことを考えながら歩いている。

 今どきの市民プールはかっちょいい。入り口でカードを買い、よく都会の私鉄などで切符を通すような機械に入れる。シュッと、勢いよく通ってゲートが開く。その際、入所した時刻がカードに刻印されてしまうのだ。
案の定、小さな子供たちは体験したことがなくカードを裏にしたり逆さにしたりで、なかなか通って来れなかった。

 更衣室に入ってすぐ私の目の前に、「「どうぞ拾ってください。」とでも言わんばかりに太っとい財布が落ちてきた。持ち主らしき人は個室の更衣室に入ってなかなか出てこない。ずっと待って、「お財布落としませんでしたか? と尋ねると、それはもう喜ばれて、御礼に子供たちにジュースでもと、1000円を下さった。やったぁ〜! でも何かとっても不思議な気分。

 右手は4女の浮き輪につかまり、左手は4男の浮き輪につかまって、流水プールの流れに身をまかせる。すいーっすいーっと泳げてとっても気持ちがいい。

 プールサイドでは、おなかがポコンと出ていたって全く気にしない。
8頭身には程遠い体形だが、小学生に間違えられたって気にしない。
モデルのようなブロンド髪のピンクのビキニのお母さんとやはりブロンド髪の男の子といっしょに泳いだけど、気にしない。

 アメリカ本土やハワイの人たちは、信じられないような体形でも実に堂々と大胆な服装で歩いている。私もその影響を受けて、解放されてしまったらしい。母は、強い。

 しかし、残り時間あと10分。カードが明確に時を刻んでいる。大慌てで小さな子供たちの着替えをさせるのは、至難の技だった。昔ののんびりしたプールがなつかしい。
 
今どきの市民プール