木原 純子
8人の子育て日記
9月9日(火)
修学旅行
 
 夏休みが明けて、必死になって新学期の準備をした。ぞうきんを買いに走ったり、名札を探したり。そうこうしていて、プリントを見てはたと気がついた。

「えっ!」 次男の修学旅行なのだ。

長い夏休みが終わってすぐの修学旅行は、なんだか長いトンネル抜けた後にすぐに横切っている横断歩道のようだ。長崎にはこんな危険な箇所があって、運転していてひやひやする。暗いところから出てきていきなりの横断歩道。人が歩いていて、よくひかれないで済むものだと感心してしまう。次男の修学旅行の準備が必要だと知ったときにはこんな気分になった。

 「修学旅行かぁ、ねぇどこに行くの?」 と聞いてびっくり仰天。なんと福岡ドームでダイエーホークス対近鉄のナイター観戦なのだ。他にもマリンワールドのイルカショー観戦やスペースワールドまで行く。お兄ちゃんの時は秋吉台の鍾乳洞に吉野ヶ里遺跡、お姉ちゃんだって鹿児島の特攻隊の知覧に行った。私だって、数十年前の修学旅行では、奈良の大仏と京都の清水寺から宇治の平等院まで数々の寺々を一日で駆け抜けた。

「うーん、時代が変わったなぁ。こりゃ、毎日勉強してストレスがたまっている子供たちの慰安旅行なんだな。」とそう思った。

 たまたま、ダイエーホークスの大ファンの次男は、大きな自作の垂れ幕を作って、物干し竿に取り付け、肩にかついで、みんなにうらやましがられて今朝、出発した。



追記

(お弁当に水筒、正露丸に着替えなど多々ある持ち物を準備し終わって、ほっとしていたら、今度は今年小学校に入学したばかりの3女の給食試食会をすっかり忘れてしまっていた。「おかあさんが来ていなかった子は、私ともう一人の子だけだった〜!」と泣いて帰って、床に寝転がってすねている。普段は底抜けに明るい子だが、一度すねたらなかなか元に戻らない。とにかく一人だけそうっーと手をつないで、コンビニエンスに連れて行き、「何でもほしいもの買っていいよ。」と罪滅ぼしをすることになった。出てくる頃には、すっかりいつもの笑顔に戻っていた。)