木原 純子
10月4日(土)
天敵ウッディとバーズ
 
 3歳になった末っ子が、ウッディとバーズの人形を両手に持って遊んでいる。バーズの頭は、今はもう「ない」。

 『トイストーリー』という映画、本当に面白かった。もちろんビデオで観ただけだが、私の中では最高傑作と思う。その主人公がウッデイとバーズだ。彼らはアンディと言う子供のおもちゃ。おもちゃの世界から見た視点でストーリーが展開されていく。子供たちが乱暴におもちゃを扱い、考えさせてくれるシーンもある。(頭のなくなったウチのバーズもきっと泣いているだろう。)

 ウッディはアンディの一番のお気に入りのおもちゃだった。いつもアンディといっしょだった。そこへ新しいおもちゃのバーズがやってきたのだ。アンディはウッディをほったらかしにしてバーズに夢中になる。だから、ウッデイはバーズが気になって仕方がない。そして面白くない。

 我が家でも新しい赤ちゃんが生まれる度に、このウッディ現象が起こる。今まで末っ子としてみんなから可愛がれていた王座を、奪われてしまうことになるからだ。だからすぐ下の子が天敵となる。特別な理由があるわけではない、でも、すねてしまったり、ふてくされたり。赤ちゃん返りをしてしまったりする。

 『年子は双子より難しい。』という言葉を聞いた。双子も双子にしか分からない大変さがきっとあると思う。ただ年子の場合、それぞれの成長段階が違うので、対応を全部変えなければならない。最初私はどうしたら良いか分からなかった。下の子をほめてあげたい時も、上の子がすねてしまうのが恐くって何にもしてあげられなかった。

 最近になってやっと、「すごーい! お姉ちゃんがじょうずだったから、○○ちゃんもとってもじょうずになったねぇ」と言えるようになった。」必ず、「お姉ちゃんが教えてくれたから」とか「お兄ちゃんみたいに」と上の子を認めてから、ほめてあげるようになった。そうすると、またお姉ちゃん、喜んで教えてくれる。

 一番下の子以外はみんなウッディを経験した。 

 映画のウッデイはいろんな確執を乗り越えて、ついにバーズととっても仲良くなりアンディの手元に戻る。アンディにとってはどちらも本当に大切な宝物なんだ。

 『ウッディ』がんばれ!