木原 純子
11月20日(木)
 
牛乳とトマトジュース
 今の日本で多くの子どもを産まないの一つの理由は、経済ではないかと思う。正直缶ジュース1本100円は安いけれど、8人だと800円。ジュースだけで800円にもなってしまう。よっぽど、お父さんの稼ぎがないと育てきれない。
 実際私達の家族を支えてくれているのは、お父さんだ。超人的なハードスケジュールで働き続けてくれている。でも、そのバックに実は本当に支えてくださっている天のお父様、神様がいる。
 
 もう十年くらい前になるが、、私は何人めかの子がおなかの中にいて、カルシウムとビタミンが必要だった。でも、お財布には全くお金はない。銀行にも数十円という状態だった。子どもがいると甘いお菓子はどういうわけか集まってくる。でも、カルシウムとビタミンはそう簡単には手に入らない。

 そんな時、私は「あー、牛乳とトマトジュースが飲みたいな。」と心の中で思った。そして、「神さま、牛乳とトマトジュースを与えてください。」とお祈りをした。
それから、小さな子ども達をつれて教会に行った。

 夕方になって、酔っ払いのおじさんが教会の会堂に入ってきた。いつも空き缶を拾って生計を立てておられた方で2、3度道で会ったことがある程度だった。泥酔しておられたので意識は半分なかった。そのおじさんが「おーい、これはみやげだ」といって差し出されたスーパーの袋を見て、私は思わずも声を上げた。

なんとそこには、1リットルの牛乳パックと大きなトマトジュースのビンが入っていたのだ。「おじさん、ありがとう! これ、ホントにほしかったんだよ。」

 あんまり感動して翌日、おじさんの家を訪ねてお礼に行った。「おじさん、昨日はホントにありがとう!」というと、「へっ! そんなんぜんぜん知らんよ。みやげなんて持って行っとらんよ。」これがしらふになったおじさんのあっけない答えだった。

 神さまって、こわい。 こわいほど生きている。
 実は毎日こんなことの連続で私達の家族は生かされている。 つづく