木原 純子
11月28日(金)
 
NCC長崎文化放送が来た!
 「うわぁ、今日は本当にテレビ局の方が来るんだ。」今日の一日一体何が起こるんだろう、そう思うとまだ日の出前の暗い台所にひれ伏して神様に祈らずにはいられなかった。

 朝6時45分、アナウンサーの方とカメラマンとマイクの方と3人の方が来られた。名刺を交換する。(名刺なんて今までほとんど使ったことがない。)
「とにかく、いつもどうり。いつもどうり。」と心に言い聞かせる。子ども達を起こす瞬間から、学校へ送り出すところ、そんな朝一番の風景からカメラが回り始めた。実際ゴミを出すシーンでは、ゴミ収集車が来てしまって多すぎるゴミを運びきれず、美しい女性アナウンサーの方がいっしょにゴミを出して下さった。

 いつもだとなかなか起きてこない子ども達も、この日ばかりは次々と起きてきた。(みんな、こんな風に毎日起きてきてよ!)
スーパーに買い物に行くところ、洗濯やそうじ、夕食の準備から眠るところまでずっーとカメラが回りっぱなしの一日。

 昔、まだ中学生だった頃、保健体育の先生が教えてくれた。マラソン(持久走)をしている時、苦しくなってもうダメだと思ったら、自分が今オリンピックに出場していると思いなさい。そして、テレビカメラがずっーと自分を写していると思って、ヒーローになったつもりで最後までがんばれ!」と。それ以降、時々そんな言葉を思い出してはいたが、まさか本当にそんなことになるとは。ここ十数年、来る日も来る日も続けてきた日常を、カメラが追いかけてくれるなんて。本当に不思議な一日。