木原 純子
12月12日(金)
 
でっかいプロジェト
  松山町の郵便局の向こう三軒隣あたりにたこ焼きやさんがある。三歳になる末っ子をつれて郵便局で用事を済ませたら、「おかあさん、たこやき、かって!」と私の手をとり走り出した。う〜ん、どうしょうかなぁと迷う間もなく、風になびく赤のれんとおいしそうなにおいにつられて、たこ焼きを焼いているおばさんの前まで来てしまった。 

「この前テレビに出とったねぇ。いつもNBCを掛けっぱなしているのに、あの日はどうしてかNCCをつけとったんよ。」 そう言われて結局、ふた皿買うことになり、初めて三歳の末っ子とふたりお店でたこ焼きを食べることになった。「ふーふー、あついよ。」「ふーふーしてね。(冷ましてね。)」と出来立てのたこ焼きに息を吹きかけながら、孤児院の話をすることが出来た。 

 私が今最も感動している話。それはアフリカの国、ザンビアの事。6月だったか夫が酋長さんの会議に出た。そこで孤児院を創りたい旨(もちろん創ってくださるのは神様なのだが)を伝えたら、土地をもらったのだ。その広さ、何と3万6千坪。犬小屋を建てるほどの土地もこの日本では持てないというのに、なんて切符のいい話だろう。でも、3万6千坪って一体どのくらい広いのか?  見当もつかないが、甲子園球場のグラウンドの12倍だというからすごい!
 
 早速、井戸掘りが始まっている。村人は大変貧しく、大歓迎だった。エイズで平均寿命が33歳になってしまった国だから、孤児はあふれている。医者に行くにも、4時間かかると言う。今回の孤児院の建設で、川に橋までかけて下さるそうだ。このプロジェクトで井戸掘り業者から始まって、孤児院のスタッフにいたるまでたくさんの方々に仕事を提供できることになった。夢を持つ事が難しくなって、「何で学校に行くんだろう?」 なんて悩んでいる子ども達に話してあげたいでっかいプロジェクトだ。