木原 純子
1月1日(木)
 
お 年 玉
 初詣は毎年教会へ行く。元旦の礼拝でみなで元気良く賛美の歌を歌ってから、年頭のメッセージを聞いて、さあ帰ろうとしたら、家のわるぼうずが2人、教会の玄関で私を待ち構えていた。

 「お年玉!」 「お年玉!」
  
 もう、必死だった。今朝の広告で100台限りのプレステ2というゲーム機が、破格の値段で売りに出されていたのだ。
とにかく「早く行かないともう、間に合わないよう!」泣きたいような気持ちで訴えてきた。

 実家のおばあちゃんから預かってお年玉。
 おばあちゃんから、「誰にいくら渡したらいいか分からんから、あんたが分けてあげてね。一生懸命お手伝いした子にたくさんあげてよ。」
私なりに査定して、いろんな人に両替をしてもらってお年玉を手渡した。
  
 ところが2人してがっくりきた様子。いくら破格といっても、2人ブンのお年玉を足しても、まだ足りないのだ。そこでブーイング。人生も終わりといった様子。また別の子は怒り出して、ものを投げる始末。少し上乗せして買いに行かせようとも思ったが、先に買いに走ったお友達によると、もうとっくに売り切れていたとのこと。

 元旦早々、お年玉を渡して暗ーい気持ちになった。
「こんなことならもう、おばあちゃんにお年玉なんて送ってくれるな。」と心の中で泣きたい気持ちになった。これは全くおばあちゃんの本意ではないのに。

 テレビのアンケートか何かを見ていて子どもが言うのには、何と小学生のお年玉でひとり17万円もらった子もいるらしい。正しく使わないと身を滅ぼしてしまう。お金って恐ろしい。大変な世の中だ。