木原 純子
1月2日(金)
 
トイザラス
 「トイザラス」の入り口で穏やかなシルバーグレーの紳士が、ニコニコ微笑ながら、遊びに来た孫たちに言っている。

「さぁ、何でも好きなものを買っておいで!」 小さな孫達は「わ〜い!」 といっせいに大きなトイザラスの店内に飛び散っていく。

 「この時は、私にとって至福の時なんです。」とアメリカ、ロサンゼルスにある有名な教会の牧師さんが語っていた。私も夫も若い日にこのエピソードを聞いて知っていたので、いつか同じようなことを言ってみたいと思っていたが、なかなか現実はそうは行かない。正直、おじいちゃん、おばあちゃんからお年玉をもらった子ども達は私より、ズっーとお金持ちなのだ。 

 長崎のトイザラスの建物の中には、幸い100円均一のお店もあって、駐車場から入ると、この100均を通る。大きな子ども達にはごまかしがきかないが5歳の四女に言ってみた。
「さぁ、何でも好きなもの買っていいんだよ。」 
 「わ〜い!」と言って、ホントにめっちゃうれしいといった表情で保育園に必要なはしやおしぼりを買っていた。内心、ほんと助かった。

 昨日ゲーム機を買えなかったわんぱく軍団は、やはり今日も何も買わずに静かにしていた。でも、そのお金で3歳の末っ子に「ウルトラマンと怪獣」を買ってあげていたのには感動した。昨日、100台限りのゲーム機が買えなかった、そのお金を使って自分のものでなくて弟にプレゼントしてくれた、その心がとってもうれしかった。昨日の悲しみが喜びに変わった。