『あなたの信仰があなたを救ったのです。』

                               ルカの福音書736節〜50

36さて、あるパリサイ人が、いっしょに食事をしたい、とイエスを招いたので、そのパリサイ人の家にはいって食卓に着かれた。」パリサイ人と言えば、律法の専門家であり、律法を厳格に守っている人達です。でも、このパリサイ人はわざわざイエス様を家にお招きして、イエス様の話しを聞きたいと思っていたので、イエス様に対して心を開いていた事がわかります。悪いパリサイ人ではなく、良いパリサイ人だったのです。

 

その彼がイエス様を招いた時、そこに罪深い女がイエス様のところに、香油の入った石膏のつぼを持って来ました。そして、イエス様の後ろに立ってイエス様の足を涙でぬらし、髪の毛でぬぐい、香油を塗りました。

すると、イエス様を招いたパリサイ人はこれを見て、「この方がもし預言者なら、自分にさわっている女がだれで、どんな女であるか知っておられるはずだ。この女は罪深い者だから。」と心ひそかに思います。このパリサイ人は悪い人物ではありませんでしたが、罪深い女が来た時に、思わず「とんでもない女が来た。早く退けて欲しい。」と思ったのです。

つまり、彼は福音にではなく、律法に生きていたのです。

それに対してイエス様は彼に向かって「シモン。あなたに言いたい事があります。」と言われます。つまりシモンに質問しているのですが、パリサイ人に聞かせたかったのです。金貸しの例え話を通して、律法にではなく、信仰に生きることをです

 

この女は確かに多くの罪を犯しました。しかしこの女は信仰を働かせたのです。「イエス様のところに行けば、こんな罪深い者でもきっと赦してくれる。きっと新しくやり直せると信じたのです。彼女がイエス様の後ろに座って泣いたのは、悔い改めの涙です。そして、髪の毛でぬぐい、香油を塗りました。精一杯の愛をイエス様に捧げたのです。

イエス様は最後に言われます。「あなたの信仰が、あなたを救ったのです。安心して行きなさい。」と。それは、これから先の人生を歩むために、この人に一番重要だったことです。

 

私たちは失敗する事もありますし、自分の罪に気付く事もあります。どんな大きな失敗も大きな罪も、イエス様は赦して、きよめて、つくり変え、新しくして下さるのです

(文責 千多冨二男)

 

主の十字架クリスチャンセンター 神のしも長崎教会

2009年4月19日 主日第2礼拝メッセージより