『信仰を働かせるものに応えてくださる主』

           聖書箇所 マルコの福音書52534節 メッセンジャー イザヤ木原真牧師

12年間、長血(婦人病)を患った女性がいました。この女性は本当に治りたいと願っていました。治るために多額のお金を費やしました。多くの医者からひどい目にあわされていました。そして、自分の持ち物全てを使い果たしました。しかし、病気はかえって悪くなりました。何もかも失い病気が悪化したら、普通なら落胆しあきらめます。ところが、この女性はイエス様がどんな病もいやしてくださることを聞き、イエス様だったら何も持って行けなくても着物に触るだけで病をいやしてくださると期待し信じました。

長血の女性のいやしの前後にはヤイロの娘のいやしについて書かれています。ヤイロの12歳の娘が死にかかっていました。娘を助けてもらうためにヤイロはイエス様に懇願しました。イエス様が着くと娘はすでに死んでいました。しかし、イエス様は死んだ娘を生き返らせました。12年間長血を患っていた女性のように本人が来ても、ヤイロの娘のように代わりに誰かが来てもイエス様は聞いてくださるお方です。

この女性は決してあきらめませんでした。そして、群衆の中に紛れ込み、後ろからイエス様の着物を触りました。すると、触った瞬間癒されました。血の源がかれて根本から癒されました。女性はイエス様がいやしてくださったことが明確にわかりました。

すぐに応えることが神様にはできます。しかし、ある方の祈りはすぐに応えられないことがあります。落ち込まないでください。神様は見た目だけ直すのでなく根本から問題を解決されます。ある方の問題はその人が解決しても実は家族関係が回復しなければ根本的に解決しないでまた元に戻ってしまうことがあります。だから、神様はあえて時間をかけてその人だけでなく家族にも触れて根本から解決されます。

イエス様は当時、人気絶頂でたくさんの群衆が周りにいました。当然、イエス様の肩や背中に群衆が触れます。しかし、イエス様は誰かが触りご自分の内から力が出て行ったことがわかりました。長血の女性がいやされたことがわかると、「娘よ。」と言われました。当時、婦人病は社会的によく見られていませんでした。病気や人々の冷たい眼差しで12年間ずっと苦しんでいたので、イエス様から「娘よ」と温かいことばをいただきとても嬉しかったと思います。続けて、「あなたの信仰があなたをなおしたのです」と女性に言われました。もちろんいやしたのはイエス様ですが、女性が、イエス様がいやしてくださると期待し信じたからイエス様はこのように言われました。衣に触れた人は山ほどいました。でも、イエス様からいやされたのはこの女性だけです。イエス様に期待したことが重要なポイントです。

最後に、「安心しなさい。病気にかからず健やかでいなさい」と言われました。イエス様は、この女性を癒されただけでなく、将来に対することばをくださいました。病気が再発するかもしれないという恐れがやってきても恐れに打ち勝ち前向きに生きていくことばを与えられました。イエス様のことばはこの女性を生涯支え続けたと思います。イエス様は私たちの今までの人生において解決を与えてくださり、これからの将来においても確かな希望を与え、支えてくださるお方です。

イエス様はこの会堂に満ちておられます。礼拝は私たちの心を捧げ、私たちの全てを神様に捧げることが中心ですが、神様は喜んで捧げるなら祝福を豊かに返されるお方です。日曜日、礼拝さえ行けばイエス様はきっと応えてくださると期待しているなら礼拝のただなかで必ず応えてくださいます。

人生には、自分のことや愛する人のことであきらめそうになることがあります。そのとき、この女性のようにあきらめないでください。何にもなくてもあなたの心をもっていけば主は聞いてくださいます。主に期待し祈る祈りは必ず応えらます。

(文責 久保田望)

主の十字架クリスチャンセンター 神のしもべ長教会

2011年10月30日 主日第2礼拝メッセージより