『あなたも行って同じようにしなさい』

            聖書箇所 ルカの福音書102537節 メッセンジャー イザヤ木原真牧師

 律法の専門家が、どのようにすればいのちを得ることが出来るのかを、イエス様に尋ねました。するとイエス様は彼に「律法には何と書かれていますか。」と問われ、彼は「心を尽くし、思いを尽くし、力をつくし、知性を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。」「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」と答えました。この答えは、律法の解釈として非常に重要なものであり、核となることです。ですので、イエス様は彼に「そのとおりです。それを実行しなさい。そうすれば、いのちを得ます。」と答えられました。

 主を愛し、隣人を愛さなければいのちを得ることが出来ないという意味ではありません。イエス・キリストの十字架と復活を信じるならば、いのちは与えられます。しかし、本当にイエス様を信じ、ボーンアゲインしていくと、私たちの内におられる聖霊の力によって、主を愛する心が与えられ、さらには、他の人を愛する心が、神様から必ず与えられていくのです。そのため結果として、この御ことば通りになり、主を愛し、隣人を愛するようになるのです。

 

・隣人を愛するために

 イエス様はこの時、隣人を愛する例えとして、強盗に襲われた人の話をされました。(3034)当時、サマリヤ人をユダヤ人たちは軽視し、軽蔑していました。サマリヤ人もそのことをよく理解していましたが、このサマリヤ人は、その強盗にあったユダヤ人に近寄って、介抱したのです。それも、ただその時だけ助けただけではなく、彼の人生に関わっていったのです。

 クリスチャンでも牧師であっても、助けたいと思っていても、それを言えなかったり、近寄ったけれども、「余計なことをするな。」と言われてしまうと、とても出来なくっていきます。では、私達はどうすれば良いのでしょうか。実はこの例え話の後に、有名なマルタとマリヤの話しが書かれています。マルタはおもてなしのために、忙しくして気をつかい、マリヤはイエス様の足元にじっと座り込み、御ことばに聞き入ります。イエス様はこの時、「マリヤが良いほうを選んだ」と言われています。それは、何をするよりも、まず神様のことばを聞くことが、大切だからです。

 神様のことばには力があります。その力は、私たちには到底することが出来ないようなことでも、出来るようにしたり、自分には無かった愛を与えたりするほどに、強力なものです。ですから、まず、イエス様に耳を傾けて、主のことばを聞いてください。神様のことばを聞き心に刻み、信じる時に、私たちの内から、神様の愛が溢れてくる様になるからです。そうすれば、このサマリヤ人のように、単にヒューマニズムなどではない、主の愛と力と優しさが与えられるのです。そして、それは、私たちを作り変え、多くの人はそれを見て、救われて来るでしょう。

 

 日本人は勤勉で良い民ですが、多くの場合、他の人々を見下げています。自分のことで手一杯だからです。しかし、それではこの日本の厚い霊の壁を破ることは出来ません。主を礼拝し、主のことばを受けて、その愛と力を受けて、出て行かなければ行けないのです。主は私たちに「宣教」を語っておられます。それは律法によってでは出来ません。主のことばと力と愛を受け、信仰によって出て行かなければならないのです。

 

イエス様は例え話を終えられた後に、律法の専門家に、このように言われました「あなたも行って同じようにしなさい。」(37)私たちも主の愛と力を受けて出て行きましょう。その時に、主の栄光が現されます。

(文責 石田雅則)

主の十字架クリスチャンセンター 神のしもべ長教会

2012年2月26日 主日第2礼拝メッセージより