『弱さから始まる神の栄光』
聖書箇所 士師記6章31〜38節 メッセンジャー イザヤ木原真牧師
・弱くされたイスラエルとギデオン
イスラエルは、神様の前に偶像礼拝をはじめとする悪を行いました。それ故神様はイスラエルをミデヤン人の手に渡されました。その結果イスラエルは、これまでになく弱くされました。弱くされた彼らはようやく、神様に助けを求めました。このように、人は強い時は神様を忘れてしまうのです。
そのイスラエルの助けを求める声に、神様は応えられてギデオンを選ばれました。しかし、ギデオンはその時、酒ぶねの中に隠れていました。彼は恐れていたのです。しかし神様はその逃げて隠れているギデオンを選ばれました。そして彼に御使いを通して「勇士よ。」と言われました。なぜ神様は彼に勇士と言われたのでしょうか。御使いは続けて言いました。「主があなたといっしょにおられる。」ミデヤン人を恐れ、怯えて隠れていた彼に神様はこう言われたのです。しかし、ギデオンはそのことに気がついていませんでした。それゆえギデオンはこう問いました。「かつてエジプトからイスラエルを助け出した驚くべき御わざはどこにありますか。」しかし、その問いに神様は応えられずに「あなたのその力で行き、イスラエルをミデヤン人の手から救え。わたしがあなたを遣わすのではないか。」と質問の答えとは違う事を言われました。
時に神様は私たちの問いに答られないことがあります。だとすれば、それは答えられないことが答えなのです。クリスチャンの多くは「自分が強くならなければならない。きよくならなければならない」まず自分が変わらないといけないと考えます。しかい、神様はこの時に、その力で行くならば、イスラエルを救いだせると言われました。私たちに力があるかとか、私たちがどうだとかは、問題ではないのです。重要なことは、神様が共におられることなのです。
共にいてくださる神様が働いてくださり、神様が私たちを作り変え、神様が勝利を与えてくださるのです。多くのところで、クリスチャンならば「mast〜(しなければならない)」と話されます。しかし福音は「can
be〜(できる)」なのです。
・何度も確認をするギデオン
しかし、ギデオンはすぐには行けませんでした。自分が弱く若いと言います。そして彼は本当に自分に話しているのが神様であるのかを確認しました。これは大事なことです。それは、多くのクリスチャンは何か語られた時に、神様が語ったと思い込むことがあるからです。しかし、私たちは必ず確認、吟味をしなければならないのです。
ギデオンの軍勢は32.000人。敵の数は135.000人でした。戦力は明らかでした。ギデオンはやはり恐れました。そして彼はまたも確認しました。神様は、私たちが弱さを覚えて何度も確認する時、それを否定などされません。私たちが分かるまで、私たちが従って進めるまで確認させてくさるのです。
・さらに弱くされたギデオン
神様はギデオンがいよいよミデヤンと戦おうとした時、こう言われました。「あなたといっしょにいる民は多すぎる。恐れおののく者はみな帰りなさい。」32.000人で戦うとしても恐ろしいのに、神様はさらに数を減らされました。そしてついには300人まで減らされたのです。神様に従おうとする時に、神様は私たちをあえて弱くさせられることがあるのです。
しかし、この時ギデオンはそれに従いました。なぜ彼は従う事が出来たのでしょう。それはこの戦いに神様が共におられることを、彼が何度も確認したからです。本当に神様が語っておられる事かどうかを確認することは重要なことです。
ギデオンは恐くなかったのでしょうか。そんなことはありません。やはり恐ろしかったのです。しかし神様は彼を励まされました。そして彼は300人で神様に従って行き、神様の手によって圧倒的な勝利を手にしました。
私たちも神様の前には正直になりましょう。本当に分かるまで何度も確認しましょう。それは私たちを強め、神様のことばの確かさと、神様の栄光を知ることになるからです。
(文責 松本俊也)
主の十字架クリスチャンセンター 神のしもべ長崎教会
2013年1月20日 主日第2礼拝メッセージ